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【取って後悔なし】簿記1級が意味ないは嘘!10のメリットを知り将来に役立てよう【デメリットも解説】

「簿記1級は意味ないのか?」
「取得するメリットは?」
「合格後が気になる」

そんなお悩みにお答えします。

簿記1級を取得する意味がないと聞き、本当かどうか気になっていませんか?

せっかく時間をかけて勉強して合格できても、メリットがないと悲しいですよね。

そこで、この記事では

  • 簿記1級は勉強する意味がある
  • 簿記1級の価値について
  • 取得するメリット
  • 簿記1級だけに頼るのは危険

と、簿記1級を勉強する上で、知っておくべきことについて解説します。

ぜひこの記事を参考に1級合格目指して頑張りましょう!

簿記1級は勉強する意味あり!サクッと解説

簿記1級は、経理実務に使う重要な論点を学べます。

  • 退職給付会計
  • キャッシュフロー計算書
  • リース会計
  • 税効果会計
  • 連結会計

上記の内容は実務で頻出なため、身につけると一目置かれる存在になります。

しかし、簿記1級は範囲が広く難しすぎるので、勉強時間を十分に確保しなければいけません。

勉強時間をかけた割に民間資格なので、取得メリットがあまり感じられない人もいますそれに比べ税理士や公認会計士は国家資格であり、できる業務が増加。社会的信用を得られます。

簿記1級はスキルアップして経理の仕事をさらに充実したものにしたい方におすすめです。より高度な経理業務をするために転職する人もいます。

まずは、実務を通して分からなかった部分から学習すると良いでしょう。

やった分だけの成果はしっかり表れるので、合格ではなく個別論点のマスターに力を入れてください。

その他、自分の適性の見極め、上位資格の受験資格を得たい方にも、1級取得を目指すのは良いでしょう。

簿記1級の価値とは

簿記1級はどのような価値を持つのでしょうか?

こちらでは、簿記1級の価値について、以下2つの項目で解説していきます。

  1. 難関試験なので貴重な存在になれる
  2. 税理士試験の受験資格が得られる

それぞれ見ていきましょう。

1.難関試験なので貴重な存在になれる

受験回 受験者数 実受験者数 合格者数 合格率
158(2021.6.13) 9,310名 7,594名 746名 9.8%
157(2021.2.28) 7,785名 6,351名 502名 7.9%
156(2020.11.15) 10,078名 8,553名 1,158名 13.5%
155(2020.6.14) 中止
153(2019.11.17) 9,481名 7,520名 735名 9.8%
152(2019.6.9) 8,438名 6,788名 575名 8.5%
150(2018.11.18) 9,852名 7,588名 680名 9.0%
149(2018.6.10) 9,429名 7,501名 1,007名 13.4%
147(2017.11.19) 10,675名 8,286名 487名 5.9%
146(2017.6.11) 9,064名 7,103名 626名 8.8%

簿記1級は3級や2級に比べると、学習範囲がとても広い上に難易度が高い難関資格です。

合格率は約10%前後で、合格者数は1000人にも届きません。簿記学習者はたくさんいますが、1級まで勉強を進められる人は少ないです。希少性と価値が極めて高い資格であることが分かります。

取得していると高度な知識を有している証明になり、専門知識と技術を手に入れたことが自信に繋がるでしょう。

簿記1級の難易度については、関連記事「【超難関】簿記1級はどうして難しいの?6つの理由を解説【合格率・合格点・難易度を確認しておこう】」にて詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください!

【超難関】簿記1級はどうして難しいの?6つの理由を解説【合格率・合格点・難易度を確認しておこう】

2.税理士試験の受験資格が得られる

簿記1級を取得すると、税理士試験が受験できます

税理士試験には受験資格が定められおり、いずれかの要件を満たさなければいけません。

学識 ・大学、短大又は高等専門学校を卒業した者で、法律学又は経済学を1科目以上履修した者
・大学3年次以上で、法律学又は経済学を1科目以上含む62単位以上を取得した者
・一定の専修学校の専門課程を修了した者で、法律学又は経済学を1科目以上履修した者
・司法試験合格者
・公認会計士試験の短答式試験に合格した者
資格 日商簿記1級合格者
・全経簿記上級合格者
職歴 ・法人又は事業行う個人の会計に関する事務に2年以上従事した者
・銀行、信託会社、保険会社等において、資金の貸付け・運用に関する事務に2年以上従事した者
・税理士・弁護士・公認会計士等の業務の補助事務に2年以上従事した者

参考:税理士試験受験資格の概要

このうち、資格による受験資格で簿記1級合格が位置付けられています。学歴や実務経験がなく困っている方は、簿記1級を取得しましょう。

簿記1級を取得する10個のメリット

簿記1級の取得には、たくさんの高い価値があります。

こちらでは、簿記1級の取得メリットについて、以下10個の項目で解説していきます。

  1. 会計知識が深まる
  2. 就職に有利
  3. キャリアチェンジにも有利
  4. 大企業の経理に携わることができる
  5. 経営幹部への昇進の可能性がある
  6. 年収水準を上げることができる
  7. 資格手当を得られる
  8. 大学受験・推薦に役立つ
  9. 公認会計士に向いているのかわかる
  10. 起業のときの経営判断に役立つ

それぞれ1つずつ見ていきましょう。

1.会計知識が深まる

簿記2級や3級では、簿記の基本的なルールを理解し、それに沿った問題を解いていくのが試験の内容です。

しかし、簿記1級では「なぜそのルールが適用されるのか」という、簿記理論の背景も含めて理解する必要がありますそのため、丸暗記やパターン学習での合格は難しいです。

より実務的な内容なので、簿記1級を学ぶと会計の専門家にふさわしい能力が身に付きます

簿記会計の本質を、より深く理解することが求められるでしょう。

2.就職に有利

学生のうちに簿記1級を取得している人はとても少ないので、就職が有利です。

実務面と希少性を兼ね備えるため、書類選考は多くの場合通過します。面接でも、コミュニケーション能力や適性に問題がなければ採用の可能性は高いです。

簿記1級を取得していると、どんな企業の経理業務でもこなせます。そのため、大手企業の経理職に就職することも難しくないでしょう。

3.キャリアチェンジにも有利

転職においてとても評価される資格といわれています。

なぜなら、簿記1級を取得していると、経理実務の即戦力と見なされるからです。

経理部門では、簿記1級レベルの知識や技能が求められます。しかし、スキルを持った人材はかなり不足しているのが現状。そのため、簿記1級取得者のニーズはとても高いです。

既に経理職の経験がある方は、条件の良い会社へのステップアップが可能になります。

また、経理未経験であっても、採用したいと考える企業は非常に多いでしょう。

4.大企業の経理に携わることができる

非常に狭き門である大企業の経理職に就ける可能性が高まります

大企業では企業形態が複雑なので、経理業務も複数分かれています。

部門名 主な担当業務 仕事内容
財務部門 ・予算管理
・資金調整
・運用調整
財務戦略の策定・実行、監査法人への対応や内部統制を行う
経理部門 ・原価計算
・予算実績分析
・設備投資判断
会社のお金の流れを全体的に把握するために必要な業務
会計部門 ・財務会計
(企業の活動内容を財務諸表にまとめ報告する)
・管理会計
(自社の経営を管理するために行う)
お金と品物のやりとりや労働時間の記録
資金部門 ・会社の資金繰り
・ファイナンス担当
会社の資金需要に対し、銀行からの借り入れや自社株、社債の発行などにより適切な資金調達を行う

求人部門に対しての実務経験が無くても、経理の経験と資格で業務遂行能力の証明が可能です。

簿記1級は全ての分野の知識も持ち合わせているので、どの部署に配属されても力を発揮できるでしょう。

5.経営幹部への昇進の可能性がある

CFOとは、Chief Financial Officerの頭文字を取ったもので「最高財務責任者」のことです。

会社経営の肝といえる企業財務のトップへの昇進可能性もあります。

会社の経営状況を示す数値を読み解き、経営戦略の進捗を把握・改善します。簿記1級を学べば、CFOになるための知識が身につくでしょう。

経理財務を超えて、経営戦略の参画を求められるので経営者としての力量も必須です。

6.年収水準を上げることができる

企業の経理職の求人では「日商簿記1級、もしくは、日商簿記1級と同等以上の資格、知識を有する方」のような応募条件が多いです。

予定年収は低くても500万と好待遇なのは嬉しいですね。転職を考えていない人も資格取得で昇給に繋がり、年収アップの可能性があります。

実務経験があれば、さらに条件の良い企業に転職できるでしょう。

7.資格手当を得られる

社内規定に沿って資格手当が支給されることが多いです。

実際の支給額は、1カ月あたり数千円~1万円ほどなので、大幅な収入増とまではいきません。とはいっても、無資格者や簿記2級以下の資格保持者よりも年収は高いです。長期で働けば、かなりの金額が見込めます。

その他、奨励一時金として数万円が支給されることもあるでしょう。

8.大学受験・推薦に役立つ

都道府県 大学名 学部
東京都 一橋大学 商学部
東京都 中央大学 商学部
京都府 同志社大学 商学部
京都府 立命館大学 経営学部
北海道 札幌大学 地域共創学群

参考:入試で優遇される大学

上記をはじめ、入試で優遇される大学は全国に約70校あります。難関大学の推薦入試資格が得られるのは嬉しいですね。

一般入試だけだと合格出来なかったらどうしようと不安になるかもしれません。推薦入試を利用することで受験チャンスが増えるので選択肢は広がるでしょう。

9.公認会計士に向いているのかわかる

簿記1級の勉強をすると、公認会計士に向いているのか判断できるでしょう。

公認会計士試験は非常に難易度が高く、合格を目指して毎日8時間以上勉強する人も多い試験。いきなり目指すのはリスクが大きいので、まずは簿記1級に挑戦して適性を見るのがおすすめです。

スムーズに合格できて、簿記学習が楽しければ向いています。「簿記1級になかなか合格できない」「簿記学習が苦痛」な場合は、向いていない可能性が高いです。

簿記1級の学習範囲はほぼ公認会計士の試験に含まれます。簿記1級で学んだ内容が役立ち、無駄なく試験勉強を進められるでしょう。

10.起業のときの経営判断に役立つ

起業する場合の経営判断に役立つので、学んでおいて損はありません

簿記1級の内容で最も利用するのは原価計算でしょう。CVP分析、損益分岐点分析などや設備投資の意思決定の考え方は非常に役立ちます。

これらの内容は、簿記2級までではほとんどありません。将来起業を考えている方は、簿記1級の知識を習得しておくと良いでしょう。

簿記1級のメリットは多いが資格だけに頼るのは危険

合格率が1割に届かない簿記1級は、とても希少性が高いです。その上、経営管理を分析する手法も学ぶため経理業務を行う能力が身につきます。

転職活動の際には、1級資格を持っていると評価が上がるのは確実です。

しかし、簿記1級を取得していることが転職成功の切り札にならない可能性もあります。

なぜなら、税理士や行政書士のように、制度上で有資格者のみ従事できる独占業務がないからです。1級合格者が行う業務は、必要なスキルや知識があれば2級レベルの方でも行えます。

  • パソコンスキルが水準以下
  • コミュニケーション能力が低い
  • 経理の実務経験が少ない

簿記1級保持者でも、上記の場合、経理部門の即戦力として活用しにくいです。簿記1級があれば転職は安心とはならないので注意しましょう。

ぜひ今回の記事を参考に、興味がある方は簿記1級の学習を始めてみてください。