とと@経理ブロガー
「おすすめの電卓が知りたい」
「電卓をカシオとシャープで迷っているけど、どう違うの?」
そんなお悩みにお答えしていきます。
簿記や経理では実務電卓を使用する人が多いです。実務電卓とは経理用に作られた電卓です。経理で使用しやすいように普通電卓より桁が大きく、専用のキーがあるため比較的スムーズに経理作業を行えるので簿記合格に近づけます。
そこで、この記事では
- 簿記・経理向け実務電卓の概要
- 実務電卓の人気ランキング
- 選び方のポイント
- 各メーカーの違い
と簿記・経理向け電卓について徹底的に解説していきます。
ぜひこの記事を参考に、自分にあった使いやすい電卓を検討してください!
Contents
簿記・経理向けには実務電卓を選ぼう!概要をサクッと解説
簿記や経理では実務電卓が特におすすめです。
こちらでは、簿記検定で使用する電卓について、以下3つの項目で解説していきます。
- 簿記・経理向けには実務電卓がおすすめ
- 普通電卓だと物足りない
- 簿記検定には使用禁止の電卓がある
それぞれ詳しく解説していきます。
1.簿記・経理向けには実務電卓がおすすめ
実務電卓とは経理専用に作られた電卓です。一般的な特徴として
- 12桁が主流
- 扱う数値が大きいため「00」や「000」のキーがある
- 計算がしやすいよう「原価」「売価」「粗利率」などのキーがある
- 機種によって印刷機能が搭載されているものがある
などがあります。「税計算」「メモリ機能」なども専用キーを使い、簡単に求められます。
経理用に作られた実務電卓は、簿記を受験する上で強い味方になるでしょう!
2.普通電卓だと物足りない
そこまで高機能な電卓を使わなくても、100均で売られている電卓で十分と考える方もいるでしょう。でも、四則演算ができるだけの普通電卓は簿記に適していません。
なぜなら、表示できる桁数が少なく、計算に支障が出てしまうから。コンパクトすぎてキータッチでミスが起こりやすいというデメリットもあります。
機能や外装を考慮すると、実務電卓を使うのが無難でしょう!
3.簿記検定には使用禁止の電卓がある
簿記検定では、以下の機能がある電卓を使用できません。
- 印刷(出力)機能
- メロディー(音の出る)機能
- プログラム機能(例:関数電卓等の多機能な電卓、売価計算・原価計算等の公式の記憶機能がある電卓)
- 辞書機能(文字入力を含む)
(出典:受験に際しての諸注意事項)
簿記検定では関数電卓を使用できません。関数電卓とは一般の電卓より高度な計算ができる電卓です。
三角関数(sin、cos、tan)やルート(√)の計算などをボタン1つで簡単に計算できます。Excelの表を使うように計算できたり、計算結果からグラフを表示したり特殊な機能を搭載しているものもあります。
使用可能な電卓かどうか確認した上で受験しましょう!
簿記・経理向け実務電卓おすすめ人気ランキング
簿記検定を受験するにあたっておすすめの電卓をランキング形式で紹介します。
型式 | メーカー | 価格 (ネット最安値) |
桁数 | サイズ(mm) | メモリ機能 | 税計算 | チルトディスプレイ | 日数計算 |
JS-20WK-N | カシオ | 約7,700円 | 12桁 | 174.5x107x24.2 | ◯ | ◯ | × | × |
EL-VN82AX | シャープ | 約2,500円 | 12桁 | 109×180×14 | ◯ | ◯ | ◯ | × |
ND-26S | カシオ | 約7,300円 | 12桁 | 100×80×140 | ◯ | ◯ | × | ◯ |
EL-N942-X | シャープ | 約3,300円 | 12桁 | 112×181×35 | ◯ | ◯ | ×(傾斜あり) | ◯ |
EL-VW31RX | シャープ | 約1,300円 | 10桁 | 72×120×8.5 | ◯ | ◯ | ×(傾斜あり) | ◯ |
HS-1220TUG | キャノン | 約1,800円 | 12桁 | 130×179.5×37.5 | ◯ | ◯ | × | × |
JS-20WK | カシオ | 約7,700円 | 12桁 | 24.2x107x174.5 | ◯ | ◯ | × | × |
LS-122TSG | キャノン | 約1,000円 | 12桁 | 107.5×148×31 | ◯ | ◯ | × | × |
EL-SA92-X | シャープ | 約2,200円 | 12桁 | 132×195×26.5 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
S100 | カシオ | 約27,000円 | 12桁 | 183×110.5×17.8 | ◯ | ◯ | × | × |
順番に解説していきます。ぜひ電卓選びの参考に!
1.JS-20WK-N(カシオ)
JS-20WK-Nは、簿記などの検定だけでなく、実務にも対応したモデルになっています。
キーロールオーバー機能と人間工学に基づいたキー配列・形状によって正確な早打ちが可能です。すべりを抑える大型ストッパーが打ちやすさをサポートします。
キーを押した時のタッチ音も気にならず、2色成型樹脂構造のため長く使用しても文字が消えません。表示が見やすい大型ディスプレイでは計算状態を表示しミスを軽減します。
また、税計算や検算、GTなどの便利機能が多数搭載。これ一つで学生から実務、家まで幅広く使用できます。
2.EL-VN82AX(シャープ)
EL-VN82AXはシャープの電卓50周年を記念し、投票によって選ばれたデザインを採用しています。高級感を感じさせる外観にこだわった、スタイリッシュな電卓です。カラーも豊富で全4種類。
デザインだけではなく、機能も充実しています。画面を角度調節できるチルトディスプレイ機能や美しさと液晶を守るアクリルパネル画面を使用。キーロールオーバー機能と裏面には大型の滑り止めゴムで早打ちをアシスト。税計算やGT機能など実務にも対応できる機能を有しています。
また、多機能でおしゃれな外観ながら価格が比較的安く、コスパの良い電卓です。キータッチ感やボタンの位置に不満の声をあげている人も見かけるので、実際に店舗で確認してから購入を検討されることをおすすめします。
3.ND-26S(カシオ)
ND-26Sは初心者から検定実務まで使用できるプロ用実務電卓です。数ある電卓の中でも唯一の「日本電卓技能検定協会」推奨品となっています。(日本電卓技能検定HP)
税計算や日数計算など簿記に必要な機能が多数、実装されています。5本指運指のしやすいキー配列・形状とキーロールオーバー機能で使い勝手の良い設計となっています。
また、太陽電池とリチウム電池を併用することで半永久的に使用することが可能。迷った方はこれを選んでおけば間違いありません!
4.EL-942-X(シャープ)
EL-N942-Xはとても打ちやすく、電卓の使用頻度の高い方に特におすすめです。
1秒間に20回の高速入力が可能。キーを軽めのタッチで端を打っても入力ができ、押したキーが戻らない不具合も一切ありません。一つ一つのキーが大きく、数字キーと四則キーに広い間隔があるため誤打ちするリスクが低いです。裏面の強化すべりゴムでどんな早打ちも動かず固定してくれます。
ディスプレイは大型表示で見やすく、15度の傾斜がつくことで蛍光灯の下でも見やすいです。日数計算や定数計算機能なども充実。安定したスピードを求める人には最適です!
5.EL-VW31RX(シャープ)
EL-VW31RXは、アルミパネルを使用した高級感あるデザインの電卓です。
非常に軽く、スマホ並の大きさでポケットに入れても違和感なし。カバー付きなのでバッグの中に入れておいても傷つきにくい。
機能面では日数計算と時間計算が簡単にできます。簿記検定を受験する上で日数計算があるのは嬉しいですね。他にも定数計算や税計算などの機能も搭載。また、傾斜のついた大きなディスプレイは光の影響を受けにくくなっています。
6.HS-1220TUG(キャノン)
HS-1220TUGは、キャノン独自の傾斜したキーで快適なタッチ感覚を実現。
機能別に3種類のキー形状があり、誤入力を防ぎます。キーの端を入力しても垂直にキー入力ができるため安心して使用できます。
またキャノン独自の万、千の大きな単位も一発で入力ができる千万入力キー付き。GT機能やメモリ機能などの便利機能も充実。桁が大きい場合でも素早く入力することででき、回答する時間の軽減にもつながります。
7.JS-20WK(カシオ)
JS-20WKは家庭用に作られた実務電卓です。税計算や検算機能など必要な機能は実装されている。
2色成型樹脂キーは指に馴染み、何度使用しても文字が消えない嬉しい設計。キーロールオーバー機能やサイレントタッチキー機能で集中して電卓作業に取り組めます。キータッチは比較的重めのため、重いタッチを好む人におすすめ。
経理や財務をはじめとする金融のプロのニーズに徹底追求した逸品になっている。
8.LS-122TSG(キャノン)
LS-122TSGは、ミニサイズながら大型画面のため見やすい人気の卓上電卓です。
サイズを抑えながらも、GT機能やメモリ機能など省略されることの多い機能も多数搭載。原価、売価、粗利率のうちふたつを入力すると、残り一つを自動計算する商売機能はとても便利です。画面も大型で大きな文字とディスプレイで見やすさも徹底。
ほかと比べて比較的価格もリーズナブルになっています!
9.EL-SA92-X(シャープ)
EL-SA92-Xは、抗菌使用+軽減税率対応になっています。
税計算をする際「8%」「10%」キーがそれぞれあるため、軽減税率の計算も素早く対応。チルトディスプレイとアクリルパネルを採用することで見やすいデザインとなっています。日数計算や定数計算機能も完備し経理に必要な機能は網羅されています。
ISO22196に認定された抗菌使用のため、コロナ禍でも安心して使用可能でしょう!
10.S100(カシオ)
カシオが製造している電卓の中でも「S100」は高級電卓として有名。「外装」「機能」がともに最高レベルの逸品です。
液晶表示の見やすさにこだわり、両面ARコートを業界で初採用。光の反射を抑えることで、いかなる光源下でも画面のちらつきが気になりません。さらにFSTN液晶により、鮮やかで美しい表示を実現し、アルミニウム合金を使用したボディが高級感ある仕上げとなっている。
また、3キーロールオーバー機能が採用されているため高速入力が可能。打ちやすさを追求したキー配列、キー形状により打ち間違えのリスクも低減。2色成型仕上げにより長期間使用しても数字が消えません。
唯一の欠点は値段で、高級な電卓のため約27,000円するところ。経済的に余裕のあり、ハイスペックの物を使用したい方にはおすすめだが、一般的には購入しづらい金額になっています。
簿記の電卓は使いやすさが大事!選び方のポイントを解説【外装編】
電卓のおすすめは分かったけど、結局どれが選べばいいかわからない。
そんな方のためにここでは、外装と選び方について、以下4つの項目で解説していきます。
- 手のひらサイズであるか
- キーのサイズが大きいか
- 滑り止めがあるか
- 表示桁数が多いか
それぞれ詳しく解説していきます。
1.手のひらサイズであるか
電卓は大小さまざまなものがあるが、手のひらサイズが理想の電卓です。
電卓はB5〜カードサイズまでありますが、大きすぎるとかさばってしまい、小さすぎると誤入力の原因になります。
2.キーのサイズが大きいか
テンキーを押す指のサイズより大きいものを選びましょう。
理由は位置が見えやすく、正しくキーを打ち込むことができます。またキー幅も狭いと打ちミスが生まれるので幅が広いものがおすすめです。
キーのサイズは実際にお店で確認しましょう!
3.滑り止めがあるか
電卓に滑り止めがついていると使用中のズレを防止できます。
電卓操作中に本体がズレると誤入力が増加。特に電卓操作に慣れた人ほど勢いよくキーを叩くため、どうしても電卓がズレていきます。操作になれている方は滑り止めのついている電卓を選ぶようにしましょう!
4.表示桁数が多いか
表示桁数が12桁まで表示できるものが良いです。
なぜなら簿記や経理では扱う数字が大きいためです。表示桁数が少ない場合、簿記検定のみならず、実務で不都合が生じる場合も。
最低でも10桁表示のものを選ぶようにしましょう!
簿記の電卓は機能性も大事!選び方のポイントを解説【機能編】
実務電卓にはいろいろな機能があるので、分からない方も多いはず。
ここでは機能と選び方について、以下7つの項目で解説します。
- GT機能
- メモリ機能
- キーロールオーバー機能
- サイレント機能
- アンサーチェック機能
- チルトディスプレイ機能
- 税率表示・日数計算機能
それぞれ詳しく解説していきます。
1.GT機能
GT機能とは複数の計算の結果の合計値を割り出す機能。
グランドトータル機能と呼ばれ、合計金額を計算する際にとても便利です。例えば固定費や人件費など複数項目を計算しておき、合計を一斉に割り出すことができます。紙にメモすることなく入力の手間が減るので効率よく計算できます。
なおGT機能はメモリ機能でも代用可能のため、どちらかの機能が実装されている電卓を選びましょう!
2.メモリ機能
メモリ機能は数字を一時的に保存することができ、複数の計算を進める時に便利です。
「M+」「Mー」キーがついている電卓はメモリ機能がついているので、外観で確認できます。メモリ機能は効率よく作業を行えるのでなるべく実装されている電卓を選びましょう!
3.キーロールオーバー機能
キーロールオーバー機能とは、先に押したキーから指が離れていなくても、次のキーを押せば認識される機能です。
簿記を始めた頃は入力が遅いため気にならないですが、慣れるうちにキー入力が素早くなりキーロールオーバー機能がなければストレスが溜まるほどです。簿記の試験時間は短く、時間との勝負になります。
キーロールオーバー機能が入力スピードアップに非常に役立つので重要度の高い機能となっています。
4.サイレント機能
サイレント機能は電卓のキーを叩く音を最小限にする機能です。
効率やスピードに直接の影響はありません。しかしオフィスや試験会場でキーの音が周りの方に迷惑をかけてしまう可能性も。静かなオフィスなどで使われる方はサイレント機能がついているものが良いですね!
5.アンサーチェック機能
アンサーチェック機能は計算結果を記憶し、つぎの計算結果と数値が一致しているか確認する機能です。
数値が一致するか確認できるので、主に計算や入力のミスが無いかの確認に使用します。前回の計算結果と照合するだけなので、使用方法には注意が必要です。
6.チルトディスプレイ機能
チルトディスプレイ機能は電卓の画面を好みの角度に調節できる機能。
照明の位置によっては画面が光を反射してしまい、数字が見にくいことも。普段は問題なくても試験会場で反射して見にくい時でも安心して使用できます。
電卓によっては元から傾斜がついているものや反射しにくい画面のものもあるので、自分にあう見えやすい電卓を選びましょう!
7.税率表示・日数計算機能
税率表示機能や日数計算機能があると楽に計算ができるため非常に便利です。
税率表示機能とは、自分で税率計算をしなくてもボタン一つで税計算を行える機能。打ち間違いも減り、効率も上がるのでおすすめです。
また日数計算機能は一定期間の日数を簡単に求められる機能です。簿記では利息の日割り計算を行う問題などで非常に役立ちます。日数を1日でも間違えると不正解になってしまうので電卓で計算が行えるのは非常に心強いです!
簿記の電卓はメーカーによってキー配列が違う!選び方のポイントを解説【カシオ派vsシャープ派】
会社によって電卓のキー配置は異なります。電卓大手のカシオ製とシャープ製の電卓も若干配置が違います。
カシオ製の特徴として、クリア機能のある「C」「CE」キーが数字の近くにあります。そのため、打ち間違えて全てクリアしてしまう危険があります。
シャープ製ではクリアキーが数字と離れた位置にあります。一斉クリアが不安な方はシャープ、メモリ機能を重視する方はカシオを選びましょう!
キーの並びに一度慣れてしまうと機種を変えることが難しくなりますので、すでに慣れた電卓を使用している方は同じキー配置のものを使用することをおすすめします。
この記事を参考に自分に合った電卓を選び、簿記検定合格を目指しましょう!