「簿記の資格って本当に必要?」
「取得するとどんなメリットがあるの?」
「役立つ場面が知りたい」
そんなお悩みにお答えしていきます。
簿記とは企業活動を正しく会計帳簿につけるための技術。
「自分は経理じゃないし、あんまり関係ないよね」と勉強に本腰を入れられない方も多いのではないでしょうか。
でも実は、就職を控える学生・経理志望ではない会社員・起業も検討しているフリーランスなど、さまざまな属性の方々にとって簿記は非常に有用なスキルなのです。
そこで、この記事では
- 簿記を習得するメリット16選
- 唯一のデメリットとは
- 簿記が役立つ人とは!受験級別に紹介
と、簿記を身につけるべき理由を徹底的に解説していきます。
ぜひこの記事を参考に、簿記の必要性・将来性について理解を深めてみてください!
Contents
【メリットの前に】そもそも簿記とは!30秒でサクッと解説
簿記とは「帳簿に記入する」の略語で、企業の財務状況や経営成績を正しく表現するための技術です。
- 従業員が使うパソコンを購入した
- 新しく事務所を借りた
- 社員に給料を支払った
など、1つひとつの会計取引を記録し、整理できるようなデータにまとめていきます。
業種や形態・規模を問わず、会計の共通言語という特徴があります。
また、プログラミングのようにどんどん新しい技術に置き換わるような類のものではないので、一度身につければどの会社でも活かせるでしょう。
簿記の能力が身についているかどうかを証明するのが簿記検定です。いくつかの種類がありますが、受験者数が最も多く、知名度の高い日商簿記検定を取っていれば間違いないでしょう。
簿記を学ぶメリット16選
簿記を取得するとどんなメリットがあるのでしょうか。
こちらでは、以下16個の活用法を紹介していきます。
- 就職や転職で評価される
- 経理以外の仕事にも有利に働く
- ホワイトな職場で働ける
- 専門性が身につく
- ステップアップも目指せる
- 資格手当がつくことがある
- 進学に活かせる
- テスト対策になる
- 家計の把握ができる
- 将来の資金計画が立てられる
- 税金・社会保険の理解が進む
- 確定申告がスムーズにできる
- 経済・景気のニュースがわかる
- 投資への理解が進む
- 副業・起業の役に立つ
- いちど身につけると一生使える
それぞれ詳しくみていきましょう。
1.就職や転職で評価される
どの企業にも経理・財務の仕事はあります。簿記を取得していれば、どの会社の経理で働くにも困らないでしょう。
実際、簿記2級の効果は絶大。ハローワークでは最も重宝される資格の1つで、簿記取得者を必須・歓迎条件に設定している求人も多くみられます。
経理の実務経験があれば、怖いものなしでしょう。
2.経理以外の仕事にも有利に働く
簿記が必要なのは経理マンだけではありません。ビジネスマンの一般教養としても重宝されるスキルなのです。
たとえば
- 決算書から取引先が経営難に陥っていないかをチェックする
- 作業効率化のために設備を購入するかどうかを判定する
- 顧客に自社商品に切り替えるメリットを提示する
などが理解できるようになります。
実際、入社後の研修で簿記を学ばせる企業は多いもの。すでに取得している場合は大きなアドバンテージになり得るでしょう。
3.ホワイトな職場で働ける
文系の場合、就職するとたいてい営業に回されます。
あまり初対面の人と話すのが得意でない人にとっては、非常にきついもの。ノルマが厳しかったり、夜中まで接待で拘束されたりとストレスもたまりやすいです。
そういったなかで、経理部を希望できる根拠があるのは大きなメリット。繁閑の差も読みやすいので、有給もばっちり消化できます。
営業の長時間労働に疲れた方・絶対やりたくない方におすすめです。
4.専門性が身につく
入社歴が浅いと、他部署の人からなめられることもしばしば。ひよっこだからと戦力にカウントされないこともあります。
そういう雑な扱われ方が好きではない方にも簿記はおすすめです。なぜなら、専門的な知識を使って対等に話せるようになるから。
役職が高い方も経理には頭が上がらないという場合も珍しくありません。
頼られることが好きな人にとって、手っ取り早い方法かもしれません。
5.ステップアップも目指せる
簿記は会計資格の中でも、入門的な位置づけです。
そのため、もし勉強を進めるうちにどんどん意欲が高まったり、簿記の魅力にとりつかれたりしたら、さらに上位資格を目指せるメリットがあります。
具体的には、国家資格の税理士・公認会計士です。
年収1,000万円を超えることもザラにある高収入な業界。会社員になってから勉強を始めて合格できた人も多いので、簿記が自分に合っていると感じたら目指してみるのもありですよ。
6.資格手当がつくことがある
資格手当とは、企業が独自で設定する福利厚生制度で、資格保有者に毎月手当を支給するというもの。簿記資格が該当するケースも多いので、いちど社則を確認してみると良いでしょう。
求人広告を見るに、制度が整っている会社では
- 簿記2級:毎月1,000円〜5,000円
- 簿記1級:毎月3,000円〜7,000円
あたりが相場のようです。
税理士・公認会計士なら◯万円!というのもありますが、ぶっちゃけ合格したら転職するのが王道なので、あまり現実的ではないでしょう。取得の手軽さも考慮すると、簿記を勉強するのはお得に感じられますね。
7.進学に活かせる
いま高校生の方は、簿記の資格を持っていると進学に有利になるケースも。
商業科のある大学・専門学校では、特待生制度の対象にしていたり、授業料を免除していたりと優遇措置を用意しているところも。
たとえば、日商簿記のホームページでは、全国78大学で制度を整えていると報告されています。
まだ将来やりたいことが決まっていない方は、簿記のような実用的なスキルを勉強しておくのがおすすめですよ。
8.テスト対策になる
簿記の授業がある学校では、資格試験勉強がそのままテスト対策になります。
実際のところ、学校の簿記の授業はわかりにくいケースが多いです。予備校や通信講座を使って、プロにサクッと教わったほうがすんなり身につくということも珍しくありません。
だいたい簿記2級まで取得してしまえば、ぶっちゃけ授業もテストも余裕です。その分、他のことに時間が割けるので、学校の成績も伸びやすいでしょう。
おすすめの通信講座については、この記事の「簿記を学ぶデメリットは克服できる!おすすめ通信講座3選」にて詳しく解説しているので、是非参考にしてみてください!
9.家計の把握ができる
簿記は企業の財務状況や経営成績を明らかにするもの。そのスキルを使えば、会社よりもずっと小さい単位である家計の把握も余裕です。
- どんなことにたくさんお金を使っているの?
- 節約できるところはどこだろう?
など、お金にまつわるさまざまな判断が自然とできるようになるでしょう。
家計簿のつけるのも、簿記を知っていればまったく抵抗がなくなりますよ。
10.将来の資金計画が立てられる
簿記を通じて財務スキルが身につけば、将来必要なお金から逆算して考えることも容易です。
- いま使えるお金はいくら?
- この商品はいま買うべき?
など、予算計画と相違がないかを確認しながら、現在の行動を決定できるでしょう。
11.税金・社会保険の理解が進む
簿記から経理を始めれば、給料明細を読むのが苦ではなくなります。
- 住民税っていくら払っているの?
- 社会保険料が去年より上がったのはなんで?
- ふるさと納税ってお得なの?
というように、税金や社会保険への感度が高くなるので、節約・節税のアイデアを調べられるようになります。
結果として、マネーリテラシーがない人よりも年間で数万円、数十万円のお金が手元に残せるようになることも。スキルは身を助けますね。
12.確定申告がスムーズにできる
確定申告は、1年間の所得を取りまとめて税金を計算し、国に報告および納税する一連の手続きのこと。
サラリーマンだと経験することは少ないかも知れませんが、給料以外の収入があったり、年間で医療費が多くかかったりなど、所得に変動があった場合に必ず行わなければいけません。
簿記を学んでいると、確定申告も理解が早いです。というのも、3級で学んだことがクリティカルに活かされるから。
複式簿記を使った記帳方法は青色申告と呼ばれ、節税メリットも大きいですよ。
13.経済・景気のニュースがわかる
簿記を学ぶことで、会計への感度が上がります。結果として、日常生活で触れるニュースが理解できるようになってくるでしょう。
- 粉飾決算・不正会計・横領とは具体的に何が行われたのか
- 決算セール・売りつくしは何のためにやるのか
今まで聞き流していた報道が自分ごとのように、頭の中に入ってきます。得た知識は仕事でも活かせることが多いので、スキルアップも目指せます。
14.投資への理解が進む
投資とは、利益を見込んで自己資金を投じること。暗号資産・FX・インデックス投資など、さまざまな種類があります。
特に、簿記が役立つのは株式投資。決算書が読めれば、会社の状態を読み取れるので、適切な投資先を選べるようになります。
現代のような超低金利時代においては、お金を銀行に預けても利息はすずめの涙。簿記を入り口に資産運用を覚えれば、自分の生活を楽にしていけるでしょう。
なお、FXについては「FXクエスト|京都大学卒トレーダーの秘伝書【実践済・最強FX講座】」が詳しいです。ぜひ参考にしてみてください!
15.副業・起業の役に立つ
政府による副業解禁の波もあり、興味を持っている方も多いはず。副業マン・フリーランス・個人事業主…さまざまなステータスの方にも簿記のスキルは役に立ちます。
- 利益を立てるためにどうするか
- 無駄なコストはかかっていないか
- 昨年と比べてどうか
など、経営分析が可能。良いときはどんぶり勘定でなんとかできても、業績が悪くなったら改善を図れない…という事態から脱却できます。
税理士に依頼するにしても、簿記がわからなければ相手の言いなりになってしまうことも。起業まで見据えるなら、簿記を習得するのはマストと言えるでしょう。
16.いちど身につけると一生使える
副業にも人気のプログラミングを例に挙げると、2年前〜3年前のスタンダードは古すぎてもう使えない、なんてことがザラです。
一方で、簿記は完成されたスキルです。それは19世紀にヨーロッパで誕生した複式簿記が、約500年もの間ほとんど形を変えずに残ってきたことからも明らかです。
そんなスキルは世の中を見ても、なかなかありません。
そのため、今後もルールが大きく変わることはないと見ていいでしょう。いちど身につけたら、一生使えるので、勉強して全く損はありません。
簿記が役に立つのは2級から?メリットを受験級別に紹介
簿記を身につけると、仕事のみならず日常生活にもさまざまなメリットがあります。それでは、具体的に何級まで取っておくと良いのでしょうか。
こちらでは、どんな人に簿記資格がおすすめか、受験級別に紹介していきます。
- 簿記3級は一般教養として
- 簿記2級から専門性を認められる
- 簿記1級はプロフェッショナルへの登竜門
それぞれ詳しくみていきましょう。
1.簿記3級は一般教養として
簿記3級は、会計資格の中でも入門的な位置づけです。そのため、経理に限らず幅広いビジネスパーソンにとって役立つスキルとなるでしょう。
たとえば、以下のような人たちです。
- 履歴書に書ける資格が欲しい求職者
- 経理の適正があるか知りたい方
- スキルアップしたいビジネスマン
また、簿記2級の取得を目指している方は、必ず3級からステップアップしていくのがおすすめです。なんといっても、土台がしっかりするから。
はやく2級を取りたい人にとっては遠回りに見えるかも知れません。
でも、突貫工事はちょっとしたことでメッキが剥がれやすいのも事実。じっくり基礎を理解するところから始めてみてください。
2.簿記2級から専門性を認められる
簿記2級はかなり実用的な資格として認知されています。経理職・会計事務所スタッフとしては即戦力として重宝されるでしょう。
履歴書に書いてもかなり強く、資格を使って求職活動を有利に進めたいということであれば、真っ先におすすめできます。
というのも、他の資格と比べて取得難易度がそこまで高くないから。3級の内容を理解していれば、延長線上に合格ラインが見えてきます。
そのため、コストパフォーマンスが良好な資格の1つと言えるでしょう。
3.簿記1級はプロフェッショナルへの登竜門
簿記1級は全く簡単な資格ではありません。各受験回の合格率も10%を切ることが多く、難易度は民間資格の中でも最上級クラスに位置します。
理由は以下の通り。
- 試験範囲がめちゃくちゃ広い
- 2級までと違って採点は相対評価。各回合格率が10%前後になるよう調整される
- 税理士や公認会計士の卵が試験慣れなどの目的で受験してくるので、上位10%に入るのが難しい
とはいえ、試験範囲に含まれる論点には、実務でよく使う重要なものがあります。そのため、もしあなたが経理なら、必要な部分だけかいつまんで学習するのが、賢い簿記1級テキストの使い方です。
学習時間は長くかかる割に、上位の国家資格がある以上、世間の評価はあまり高くないのも事実。ステップアップも視野に入れた意識の高い経理マンなら、学習する価値を見いだせるかも知れません。
簿記を学ぶデメリットは学習コストがかかること
簿記の悪いところはそうそう見つけられるものではありません。
唯一デメリットを挙げるとすれば、勉強するためにリソースを割かなければいけないこと。
- 家族や趣味の時間を割いて勉強時間を作る
- 仕事で疲れた体にムチを打って勉強をする
- 副業でお金が稼げたかも知れない時間もお金を払って勉強する
といった努力が必要になります。
取得のメリットが腹落ちしていない方にとっては、勉強時間を苦痛に感じることになってしまうかも知れません。
簿記を学ぶデメリットを克服できる!おすすめ通信講座3選
簿記を勉強するにあたり、学習コストがかかるのが気になるところです。それでは、どうやったらデメリットを克服できるのでしょうか。
重要なのは、最短最速で合格すること。時間を最小限に抑えられれば「この期間だけ本気出す!」と割り切って学習に臨めるでしょう。
そこで、こちらではコスパの良い通信講座を3つ紹介していきます。
- クレアール
- スタディング
- スタディサプリ
特に、受講料の節約という部分にもフォーカスして講座を選定しました。ぜひ参考にしてみてください!
1.クレアール
クレアールは非常識合格法を提唱している通信講座です。
合格に必要な範囲に限定して、徹底して学習対象を習得する学習法のこと
出題されやすい部分に絞って勉強を進めていく方針なので、最短で合格を目指したい方にはうってつけの内容となっています。
充実した質問サポート・マルチデバイス対応のわかりやすい教材など、クオリティ面でも申し分ありませんよ。
今なら無料の資料請求で受講割引クーポンがついてきます。ぜひ以下のリンクから申し込んでみてくださいね!
なお、クレアールの評判については関連記事「【徹底分析】クレアール簿記通信講座はコスパが良いと評判!講師・テキスト・価格の口コミを紹介」で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください!
【徹底分析】クレアール簿記通信講座はコスパが良いと評判!講師・テキスト・価格の口コミを紹介2.スタディング
スタディングはオンライン完結の通信講座です。スマホ・タブレット・パソコンなど、さまざまなデバイスで勉強を進められるのがメリットです。
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なお、スタディング簿記講座については関連記事「【1級開講】スタディング簿記講座(旧:通勤講座)の評判とは!テキスト・講師・価格の口コミを紹介」にて詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください!
【ぶっちゃけ】STUDYing(スタディング)簿記1級の評判とは!通信講座の良い&悪い口コミを紹介【旧:通勤講座】3.スタディサプリ
スタディサプリはリクルートが展開する教育サービス。TOEIC対策や授業連動講座は有名ですが、簿記の勉強に対応していることを知る人はあまり多くないでしょう。
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2ヶ月〜3ヶ月で集中的に学べば、最安値クラスで簿記を学べます。もちろん授業の質は申し分ないので、初学者にも学び直しにもおすすめですよ。
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※簿記対策講座は高校講座に含まれています
なお、スタディサプリの簿記講座の評判は関連記事「【知らないと損】スタディサプリの簿記対策講座の評判とは!テキスト・講義・料金の口コミを紹介」にて詳しく解説しています。
【知らないと損】スタディサプリの簿記対策講座の評判とは!テキスト・講義・料金の口コミを紹介ぜひこの記事を参考に、簿記の勉強を始めてみてくださいね!